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名前が浸透してきているシックハウス

シックハウスという言葉も、以前であれば物珍しくとらえたものです。
現在では、その健康障害に対して理解が深まり、かなりの人が名前だけでも理解できるようになってきました。

シックハウスとは、住居内の空気汚染に由来する健康障害を指しています。
新建材と呼ばれる建材を用いたことで、空気の中に化学物質が溶け込み、健康に対して危害を与えてしまうことがその原因です。
現在ではかなり浸透してきているため、引っ越しや新築を考えたりするときには事前に心配になる人も多いでしょう。

一言でシックハウスと呼んだりしていますが、原因は多種多様で一つのことではありません。
多くの原因が絡み合って問題化しているケースもありますし、未解明ながら健康障害を引き起こしているものまでさまざまです。

さらに、新築ではない住宅では起きないと思われがちですが、そんなこともありません。
絨毯やカーテンなどでもシックハウスは起きる可能性があり、新たに家具などを入れた場合でも部屋の空気は汚染される可能デイがあるのです。

もう一つ忘れてはいけないのが、ダニやカビの存在です。
化学物質ばかりに目が行きがちですが、こうしたハウスダストもシックハウスの間接的な要因となり、原因を形成している場合があります。
そのため、新築だけの問題ではないといえるのです。

あまり明確に知られていない症状

シックハウスといっても、実際にどんな症状が現れるかはあまり知られていません。
健康障害ですので、個人差もあり、かなり多岐にわたってしまいます。
これが、言葉から今一つ危機感を感じることができない部分でもあるでしょう。

室内にいるときに、目の痛みやかゆみ、鼻水は鼻づまりを起こすのは典型的な症状です。
そのほかにも、頭痛が止まらなくなったり、集中力の低下やめまい、吐き気や食欲不振も起こしたりすることがあります。
さらに体の変化として、じんましんや湿疹、味覚障害や不整脈を起こしたりするといったことも、シックハウスが引き起こす健康障害なのです。

非常に多くのことが起きますし、だんだんと症状が進行していく危険性があります。
室内にいるとき限定で現れる場合には、確実に疑ってかからなければいけないといえるでしょう。

東京都の規制とシックハウス診断士への相談

シックハウスを引き起こす原因として、新建材の問題があることは確かです。
現在では、どれぐらいリスクがあるのか、明記されるようになってきています。
そのため、できるだけリスクを下げるように設計も進んできているのです。

東京都としても、審査や検査を行っており、シックハウスを引き起こさないような指導が進められています。
換気方法なども支持されており、天井裏に使われる部材などにもシックハウスの原因の一つである、ホルムアルデヒドなど衛生上支障がないような構造にしなければいけないとされているのです。

もしも、心配な場合には、シックハウス診断士という資格があります。
こちらの教会から、登録者名簿を見ることができますので、有資格者に相談してみるということも重要です。
民間資格ではありますが、専門の知識を持っていることの証明となるでしょう。