おとり物件なるものが東京にある?

最近おとり物件という言葉を聞くという方も多いでしょう。
特に東京都内ではこうしたおとり物件などの話をよく聞く機会があります。

おとり物件というのは、実在しない架空の物件の事です。
全く建物すらも存在しないという事ではなく、賃料や空室などその建物の契約条件が架空という事です。
おとり物件のほか釣り物件ともいわれます。

こうした不動産業界に詳しいところで見てみると、ネット上の不動産情報で好条件な物ばかりが揃っているサイトなどでは2割程度、おとりなのでは?と思えるといいます。
賃貸でも初期費用を安く抑えたいと希望した場合など、こうしたおとり物件をちらつかせ、最終的にはそういった物件は存在せず、違う物件への契約を勧めるというものです。

東京でおとり物件が多くなる原因

不動産業界でもどの業界でも同じですが、契約することが売り上げとなる業種では、成約率を向上させることが業績をアップさせることになります。
成約率を上げるためにはどんな物件でもどんどん契約してもらうことが必要です。

でも賃貸などを探している人が、これは好条件と思う物件というのは通常なかなかありません。
貸す方としても借りる人からなるべく高く家賃を欲しいと思っていますし、売却したいという物件を持っている方も、なるべく高く売りたいと思っていますので、そう簡単に値が落ちることもありませんし、いい物件ほど費用がかかるものです。

そこで架空の好条件の物件、間取りもよく環境もよし、でも敷金礼金はなしでいいですよ、家賃がさがっていますよなどとおとり物件を作る事で、多くの方に注目してもらいます。
しかし実際にはこうした物件が存在しないのです。
不動産業者は話し上手でこの好条件の物件は今埋まってしまって、でもこういう物件もありますよ・・と巧みに他の物件を進め、契約させようとするのです。

会社に来てもらえばおとり物件の話をうまくごまかして、他の物件を押し付けることができると思っているから、おとり物件が多くなるのです。

おとり物件に引っかからないためのポイント

まずは好条件すぎる物件はあり得ないと思う事です。
渋谷駅から徒歩5分、敷金礼金ゼロ、築浅、1LDK広々の間取りで8万円などのありえないような物件はおとりと考えていいでしょう。
どんな物件でも事故物件以外は、相場から大きく外れるという事はないのです。
値崩れしないのが不動産と考えておきましょう。

取引様態をしっかり確認するという事もポイントです。
不動産取引の場合、大家さんとの関係性を提示しなければならないという決まりがあります。
貸主、代理、仲介先物、仲介元付といった表記です。

こうした中、おとりかもしれないと思うのは、仲介先物という表記です。
仲介元付は大家さんから直接募集を依頼されている物件、仲介先物は仲介元付の不動産業者から広告を許可されている立場という意味です。
大家さんと直接かかわりがない仲介先物は避ける方がいいのかもしれません。

この他にも、建物の名前がはっきり明記されていない、住所が最後まで閲覧できないなどの物件は怪しいと思っていいでしょう。