狭小住宅の建築は高いということは本当か

日本は島国で面積が狭いため、どの地域でも諸外国と比較すると戸建の建築面積が狭いという特徴があり、そのため、2階建、3階建てなどの建築物がどうしても多くなりますし、特に都心というと、土地も高く利用できる土地の面積、区画も狭くなるため狭小住宅が多くなっています。

狭小住宅を都心に建てるか、少々交通不便な郊外に住宅を建設するか、都内で仕事をされている方、ご家族は非常に迷うでしょう。
しかし狭小住宅は、一般的に建設される住宅よりも建築費用が意外とかかります。
最近は狭小住宅をローコストで建築するという業者も多くなってきていますが、狭小住宅は色々な面で配慮が必要となります。

土地面積が狭いので家族が暮らすスペースを確保するとなると2階建て、3階建てと上に高くするしかありません。
2階より3階、3階よりも4階の方が建築費用も高くなります。
地下を作る狭小住宅もありますが、これも一般的な住宅と比較すると割高です。

隣近所が近いという住宅となるので、一般的な住宅よりも防音について対策が必要となりますし、配水管の音、玄関ドアなどの音についても配慮が必要で間取りに影響します。
こうした理由を考えても、建築面積が狭い狭小住宅だからこそ、建築費用が割高になってしまうのです。

狭小住宅は建築費用が高くなるというのはなぜか

狭小住宅は様々な面で工夫が必要となりますし、配慮すべき点も多くなります。
工事期間を考えても、資材置き場が近隣にないとなると保管場所を借りるという費用も出てきますし、資材を運ぶ際、住宅建築予定地に横付け出来ないとなると、保管場所から人が運ぶという事で人工費用も高くなります。
隣の家とのスペースが狭いという事もありますので、足場の設置も通常の設置ではない特殊な足場を組む必要があります。

また都内という事になると駐車場が高いので自宅に駐車スペースを設けたくなりますが、これについても、2.5m×5mというスペースが必要です。
4坪程度の敷地を1台の車に利用するという事になるので、建物の1階部分を駐車場にするビルドインガレージなどもありますが、この建築費用も高くつきます。

隣に生活音が漏れないように防音設備も必要になりますし、こうした遮音対策や、部屋数が欲しいとなると上に持っていくしかないため、強度をしっかり保つ構造が必要となります。
エアコンの室外機の設置場所にも苦労します。
こうしたことから、どうしても狭小住宅は建築費用が割高になってしまうのです。

どうしても都内がいいという場合、建築費用が割高になるこのような理由をしっかり踏まえて建築費用を多少かけてでも快適な住まいを求めるほかありません。
郊外に気を使わずに済む住宅、でも通勤、通学に時間がかかる住宅を建設するか、利便性を考慮し建築費用が高くついても狭小住宅にするか、業者から見積もりを取り、家族ともよく話し合い決定すべきでしょう。