東京都内で勉強をさせるには

子育てをしていれば当然子どもを学校に通わせることになりますが、その際どの地域に住んでいるかで、子どもの教育環境は大きく変わります。
勉強のためには学校選びなども重要ですが、各自治体によって教育に対するスタンスはまったく異なり、支援内容もまったく異なることも珍しくないので、東京都内で子どもに勉強をさせるためには、まず自分たちの教育スタンスに合致したところで暮らし、子どもに理想の環境を提供できるようにすることが大切です。

品川区の教育環境

品川区では全国的に見ても早くから小中一貫教育を実施している地域です。
かつての教育体制では、小学校から中学校へと進学することで起きる、いわゆる中学ギャップによって、不登校などのトラブルが起きるケースが多く報告されていたため、ギャップを埋めるための措置として、小中一貫教育が行われることとなりました。

そのほかにも子どもの成長段階に応じた教育カリキュラムを積極的に取り入れており、生活費の使い方をはじめとした経済観念を学ぶ、「ファイナンス・パーク」という施設を運営するなど、幅広い支援策を実施しています。

目黒区の教育環境

目黒区では学校の授業が終わった後の放課後学習の支援に積極的に取り組んでおり、学習指導員を平成22年度から全中学校に配置しています。
学習指導員による土曜日の補習教育を実施することで、学習塾などに通う経済的余裕が無い場合でも学力の向上を目指せる、学習の機会が多い環境づくりに取り組んでいます。

さらに小学4年から中学1年までの間に自然宿泊体験学習を実施し、近年では学ぶ機会が失われた、自然の中での生活を体験させる機会も設けています。

大田区の教育環境

大田区では総合的な学習の時間に力を入れており、地域の人材を積極的に講師として起用することで、地域に根ざした教育を行っています。
さらに子どものうちから基礎学力を定着させるための活動も積極的に行っており、専門講師による算数、数学、英語の補習教室を開くことで、学力の遅れを取り戻せる環境づくりを目指しています。

更にスクールカウンセラーによる子どもの心のケアも行っており、子どもの学校生活を幅広い範囲から支援できるよう努めています。

世田谷区の教育環境

世田谷区では学習指導要綱を踏まえつつ、区独自に作成した学習カリキュラムによる、質の高い義務教育に取り組んでいます。
特に大きな特徴とされているのが日本語授業で、独自の学校教科として「日本語」を実施することで、従来の国語教育では身につけることの出来ない日本語と日本文化に触れさせることで、自他の言葉を大切にし、かつ言葉を使って自分の思考を表現することができる、日本文化を大切にする子どもの育成を支援しています。

子どものための教育環境づくり

どの地区を見ても色々な方針で子どもの教育環境を築いているのが分かりますが、どの区で生活するにしても、一番重要なのは子どものための環境をしっかりと作ってあげることです。
子どもに将来どんな道を歩んでもらいたいにしても、まずは子どもが持つ意思を尊重してあげて、そのうえで自分たちがどのような支援をするかを考えるようにしましょう。